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SYSTEM32とは  About SYSTEM32
■ SYSTEM32とは
 

「SYSTEM32」はドイツの工作機・家具メーカーとの協力により、ドイツの金物メーカーにより開発された家具製作工法です。家具の構造と種々の金具の活用を考慮し、家具製作を効率化しています。システム化を推し進め、家具産業の近代化に大きく貢献しました。システムキッチン、ウオールユニットシステム、一般家庭用家具、オフィスファーニチャー、ホテルファーニチャー等のあらゆる機能をもった家具を設計することができます。

 

■ SYSTEM32について
 

SYSTEM32工法においては、家具などの側板に等間隔に同じ穴径のドリル穴を一列に配します。またほとんど全ての金具(丁番、連結金具、棚ダボ、引き出しレール、フラップステー、アジャスター、ハンドルなど)はSYSTEM32の穴を利用して効率よく取り付けられます。

 

このシステムには下記のような決まりごとがあります。

 

側板に穴の中心から中心まで32ミリの連続穴を2列並べます。
2列の連続穴のピッチは32の倍数とします。
フロントエッジから縦ラインの連続穴の中心までの距離は37ミリとします。
穴径は5ミリに統一します。
金具の正しい取り付けのために、正確な位置決めが必要です。

 

■ なぜ32ミリピッチなの?
 

「32」という数字は2×2×2×2×2であり、半分ずつの分割が容易にできるという利点を持っています。この利点は精密な金具を使った家具の設計の際に非常に有効です。このことからもヨーロッパ製の多軸ボーリングマシンのドリル間隔は、通常32ミリにセットされています。多軸ボーリングマシンにカッティングされた材を正確にセットするだけで、ハイスピードな大量自動生産ができます。

 

■ SYSTEM32 家具の特徴
 

SYSTEM32によって製造された家具は、通常部材の形状でノックダウンとして出荷されるため、キャビネットのサイズによっては荷を90%まで小さくすることができます。これは大量納入物件の場合輸送コストを大幅に節約することができます。またノックダウン化は様々なメリットを生み出します。

 

通路の狭いところの搬入が容易になります。

SYSTEM32のジョイント金具はドライバー1本での組み立てが可能です。金具の取り付けも穴の数を数えるだけで特別な技量を必要としません。
32ピッチに固定されるジョイント金具によって必要十分な精度がでます。これによって扉の丁番や引出のレールを過度に調整する必要がありません。

組み立てた家具は分解して再度組み立てが可能です。住み替えやリフォームの際に有効です。

組み上がった家具は長年のライフサイクルに合わせて金具を交換し用途を変更させることが可能です。

 

■ どのような材料を使用するの?
 

SYSTEM32の家具を製作するにはどのようなタイプの木材も使用することができますが、常に元の形状と寸法の安定性を保つ木材製品としてメラミンパーティクルボード(MFC)が主に使用されます。中でも、寸法の安定性に優れ環境にやさしい低ホルマリン性の高品質なヨーロッパ製が適しています。

パーティクルボードはラフカッティング、フィニッシュカッティングの工程を経て小口処理されます。

キャビネット本体はもとより、扉材、天板、巾木、引き出し等のすべてにこのメラミンパーティクルボードが使用されます。

 

■ 金具とラインホールデザインについて
 

6面体のSYSTEM32の家具は様々な金具によって構成されます。

1960年代前半にはすでにラインホールデザインのかなりのハードウエア―がドイツにて製品化されました。ラインホールの習慣がない日本では1970年代後半にシステムキッチンの登場と同時に知られるようになりましたが、SYSTEM32の理論より、耐久性がある、精度が高いなどという評価が先行して輸入が拡大していきました。

今日では日本のほとんどのシステムキッチンメーカーにおいてもこの輸入の金具が採用されており、キャビネットについてもラインホールを意識した加工がされるようになりました。

これらのハードウエア―は数千種類にもおよび、使用方法とラインホールデザインを駆使することによって、住宅、オフィス、店舗、公共施設など、あらゆる空間に合わせたシステム家具を提供できる機会をつくってくれました。